The father, the son &..
THE TRI-TOURBILLON

父と息子と
トリプルトゥールビヨン

アントワーヌとフロリアンは、親密な絆で結ばれた二人の時計師です。彼らは互いに共鳴し合いながら、協調して仕事をしています。アントワーヌ・プレジウソ・ジュネーブは、「トゥールビヨン オブ トゥールビヨンズ」で、時計製作の複雑機構の中で最も象徴的なものであるトゥールビヨンの長い歴史に新しい章を刻みました。
この「メカニカル バレエ」の製作には10年の歳月が費やされ、特に中央のトリプル ディファレンシャル機構の製作など、信じられないほど難易度が高い挑戦がなされました。

時計業界では前例のない構造と原理であり、3つのトゥールビヨンはまるで3つの心臓が一斉に鼓動するように互いに共鳴し合います。
精密さと技術的な独創性を備えたこの作品は、二人の共同作業の結果であり、長期にわたる人間的、家族的な冒険の結果なのです。

「私は常に空想家であり、フロ-リアンは非常に冒険的な面を持っています。私たちは長年、力を合わせることで、緊密な関係を築いてきました。
「トゥールビヨン オブ トゥールビヨンズ」では、私が作業を始め、フローリアンが解決策を見つけて完成させました。これは、論理的に継続したストーリーです」。

<ジュネーブ ・ウォッチメイキング・グランプリ2015(GPHG)>で2つの賞を受賞

アントワーヌ プレジウソはバーゼルワールドで「世界初」を発表しました。息子のフローリアンとの長年にわたる精力的な共同作業から生まれた革新的な時計「トゥールビヨン オブ トゥールビヨンズ」cal. AFP-TTR3Xです。
回転するプレート上に3つのトゥールビヨンが共鳴し、トリプル ディファレンシャル機構が組み合わされたこの複雑機構は、35年に及ぶ独立時計師の製造のノウハウが具現化されています。

2015年<ジュネーブ・ウオッチメイキング・グランプリ(GPHG)>では186本の時計の中から“イノベーションウォッチ賞”と“パブリック賞”の2つの賞を受賞しました。

トリプルトゥールビヨン

キャリバーAFP-TTR-3X

キャリバーAFP-TTR-3X

「トゥールビヨン オブ トゥールビヨンズ」は、「3」という数字のシンボリズムに彩られています。
3Hzで振動する3つのトゥールビヨンで駆動し、それぞれがトリプル・ディファレンシャル機構によって連結され、精巧なエングレーブが施されたゴールドまたはメテオライト(隕石)製の3つの「マスロット」によって隔てられています。
3つのトゥールビヨンは60秒ごとに1回転し、プレートは1時間に6回転します。「コート・ド・ジュネーブ」の装飾が施された裏側には、3つの石が6時位置に、それより小さな3つの石が12時位置に配されています。
また、この時計は過去、現在、未来を連想させます。
「トゥールビヨン オブ トゥールビヨンズ」は、太陽系で3番目の惑星である地球における時間の計測にふさわしく、3の数字とその倍数を明らかな表現や隠喩に用いています。

ザ・パワー・オブ・スリー

ザ・パワー・オブ・スリー

回転するプレートに搭載された3つのトゥールビヨンは、3つの心臓が同調して鼓動するように共鳴します。
この技術的「偉業」は、3つの国際特許で保護されており、それを実現するのがムーブメント中央に設置されたディファレンシャル機構です。
中央に遊星車として配置されたトリプル・ディファレンシャルは、物理法則と数式を融合させたもので、まさに時計の「頭脳」です。長年の努力と計算、想像力を要したこの機構は極めて複雑で、いかなるコンピュータープログラムもその仕組みの正確なシミュレーションに成功していません。
また、直径1.6mmという世界最小のボールベアリングを作る必要さえありました。

特許について

「トゥールビヨン・オブ・トゥールビヨンズ」は、3つの国際特許で保護され、アントワーヌ プレジウソ・ジュネーブの創造性と革新性が反映されています。

  • 回転プレートに
    複数のトゥールビヨン

    回転するプレートに3つのトゥールビヨンを配置することで、この時計に比類ない規則性をもたらします。各トゥールビヨンは1分間に1回転し、1時間に6回転(10分に1回転)するプレートよりも速いリズムで回転します。
    トゥールビヨンの回転速度は、この2重の回転によって加速されます。トゥールビヨンはプレートの中心から等距離に配置され、それぞれの軸は正三角形を形成しています。
    3つのケージがそれぞれ独立した軸で回転し、変化する回転速度によって等時性がさらに向上します。

  • 共振

    3つの独立したトゥールビヨンは、隣り合わせの配置やプレート上の位置関係によって共振を生み出すことができ、「シンクロニズム」と呼ばれる現象によって自然に振動数が同期します。
    トゥールビヨンが共振し始めると、その振幅は肉眼でも認識できるほど増大します。こうしてシステム全体が1つの革命的な調速機構を形成し、完全に安定した3Hzの振動を実現します。

  • トリプル・ディファレンシャル
    またはシンクロナイザー

    このディファレンシャル機構は、そのコンセプトはもとより、多様な役割においても他に類をみません。まず、針の軸に影響を与えることなく、二つの香箱からの一定の動力を時計の中心から3つのトゥールビヨンに供給しなければなりません。また、トゥールビヨンの1個が停止した場合にはそれを再び作動させ、振動数に変動があった場合の修正も行わなくてなりません。この機構には直径1.6mmという世界最小のボールベアリングが組み込まれています。